定年京都移住2-92_上御霊神社
徳間書店タウンムック寺社厳選99には、左京区の崇道神社と上京区の上御霊神社が紹介されている。
両社とも非業の死を遂げた早良親王(桓武天皇の弟)を主祭神にお祀りする。
上御霊神社には策謀で亡くなった光仁天皇(桓武天皇の父)の皇后と皇太子も祀られ、奈良末期の混乱した時世と政権争いの激しさが伺える。
数年前、TVドラマ「京都人の密かな楽しみ」で、ヒースロー教授が茅の輪くぐりをした上御霊神社にブロンプトンで訪れた。
その時は縁起を知らず、木々が生い茂る境内に心落ち着いたが、「応仁の乱勃発地」の石碑に驚いた。
管領畠山家の家督争いを発端に「御霊合戦」が勃発、幕府実力者で義理の親子ながら対立する山名宗全と細川勝元が加担したことで大乱となった。
将軍足利義政の継嗣問題も絡み兵火は都を焼き尽くしたが、山名氏と縁の深い大報恩寺(千本釈迦堂)だけは戦火を免れたという。
1227年建立の本堂は市内最古の木造建造物として国宝に指定されている。