定年京都移住2-99_伊勢物語
先月のNHK100分de名著は「伊勢物語」、作家の高樹のぶ子さんが解説した。
不勉強で知らなかったが、作者不明、10世紀始頃の日本最古の歌物語にして在原業平の一代記、ということだ。
テキスト目次は、①みやびを体現する男 ②愛の教科書、恋の指南書 ③男の友情と生き方 ④歌は人生そのもの、となる。
主人公と目される男、在原業平は祖父が平城天皇、母が桓武天皇の皇女という家系ながら、父の願い出により臣籍降下し皇族を離れる。
冠位の出世争いから外れた業平は、容姿端麗なプレイボーイ、漢詩文の教養はないが和歌の達人、というキャラクターだ。
平安貴族の恋愛は、何度か文をやり取りし、承諾の返事が来たら、男は夜に女の家を訪ね共寝する。
三日続けて通ったら結婚成立、ただし一緒には暮らさず、通い婚の形でほかに恋人を持つことが許されたらしい。
しかも夫婦の家計は妻側の家によって賄われる、という男性に恵まれた制度だったそうだ。