HIROY’s diary

定年後の京都移住を計画中

定年京都移住2-75_直木賞

文藝春秋芥川龍之介賞2作と、文学賞繋がりで直木三十五賞馳星周著「少年と犬」を続けて読んだ。

前者は高山羽根子著「首里の馬」と遠野遙著「破局」、平野啓一郎氏がラジオ深夜便で、三島由紀夫賞は1作品のため厳しい選考になるが、芥川賞は2作品可なので穏やかに決まったと話していた。

首里の馬」は奇妙な設定が面白く、また著者がベイスターズ佐野選手の大ファンだそうで好感を持ってしまう。

平野氏は選評で「破局」を絶賛していたが、著者は娘と年齢が近いうえ同じ学校が背景なので、親目線では少し読みづらかった。

馳星周氏は北海道出身の55歳、飼っていたバーニーズマウンテンドッグのため軽井沢に別荘を求め、後に転居したそうだ。

7度目のノミネートで受賞した本作は、悲しい結末のなかに救いがあった。

犬は人という愚かな種のために神が遣わした生き物、人の心を理解し、人に寄り添ってくれる特別な存在で、こんな動物は他にいない、の一文に異議なく同意する。

f:id:HIROY:20200811100456j:image