定年京都移住2-17_定年バカ
SB新書の勢古浩爾著「続 定年バカ」を面白く読んだ。
帯に「生きがいが大事なんて大ウソ!」とあり、来月定年の身には見過ごせない。
著者は一回り先輩で退職後は人生論などを上梓している。
約20年前、重松清「定年ゴジラ」のヒットから団塊世代の定年後ライフが注目され、「蕎麦打ち男」が大量に発生したりした。
この世代は不安産業の格好のターゲットで、「定年本」は生き方的なものが多くなる。
充実した定年後=老後を過ごすためのお金、仕事、孤独、健康、生きがいなどの不安を煽り、対処する方法、成功例を提示するものだ。
著者はそれらを一刀両断にこき下ろし、自分の好きにすればよいと説く。
「人生100年時代」は今や枕詞だが、経済評論家山崎元氏の言を評価する。
曰く「これは金融業界が大好きな言葉で、寿命が長いのでお金が足りないですよ、という上品な言い回し」だそうだ。
もう一人は樹木希林、世間に阿らず、求めすぎない恬淡とした生き様は見事だと言う。