定年京都移住2-74_芥川賞
NHKラジオ深夜便で、平野啓一郎氏が芥川賞選考委員会の様子を話していた。
受賞作を掲載する文藝春秋9月特別号を購入したが、読み応えがあった。
「コロナサバイバル」やジョン・ボルトンの記事、藤井棋聖に敗れた渡辺二冠のインタビュー、小川洋子さんの新連載「からだの美」など興味深い。
先週豊島二冠から名人位を奪取し、三冠に戻した渡辺に「尋常でない強さ」と言わしめた藤井の潜在能力は計り知れない。
終盤で読みにない手を指されて負けたのは初めてのことで、研究手順が嵌った第3局で一矢報いたものの、それは実力の勝利ではないと言う。
今後は藤井に勝たない限り頂点に立てない、とまで断じたのは驚きだった。
小川さんのエッセイ第1回は「外野手の肩」、野球がお好きなようで、孤独な外野手の描写が面白い。
外野席で間近に観察すると、彼らが寂しさに耐えていたり、ややこしいボールが飛んでこないよう祈っている、訳ではないことがよく分かるそうだ。