定年京都移住3-15_震災日の対局
スポーツ・グラフィックナンバー1月21日号の将棋特集で、屋敷伸之九段と松尾歩八段の対局記事があった。
2011年3月11日のB級1組最終局、勝った方がA級に上がる一戦で屋敷が昇級を決めた。
10時に対局開始、14時46分地震が発生し一時中断、築35年の将棋会館は激しく揺れ、棋士達は一旦建物の外に避難する。
手番だった松尾は、中断中に考えるのはズルいのではないかと思い、考えないようにしたという。
発生から4時間以上経過し、ようやく次の一手を指したが、23時半過ぎ投了に追い込まれた。
松尾は感想戦のあと一人新宿に飲みに行き、初めて震災のことを強く意識したそうだ。
その後もA級昇級を果たせず、連続12期目となった「鬼の棲家」で戦う。
B1の番人と呼ばれるが、まだ40歳、次のチャンスこそ掴んでほしい。
震災時、娘達と中々連絡が取れなかったこと、家に帰れず会社に泊まったこと、コンビニに食べ物が無く空腹だったことなど思い出す。