定年京都移住3-45_迷走生活
4月のNHKラジオ「マイあさ!」のコーナーで、中江有里さんが文藝春秋刊 福岡伸一著「迷走生活の方法」を紹介した。
週刊文春の連載コラム「福岡ハカセのパンタレイパングロス」を集めたものだ。
ハカセは同じ1959年生まれの生物学者で、著書も多く一度拝読したいと思っていた。
まえがきに、「迷走生活」とは副交感神経の「迷走神経」を活性化する生き方、とある。
迷走神経は身体の中心を貫き、殆ど全ての内臓、いろいろな部位へくねくねと分布しているため「迷走」というそうだ。
ストレスがかかると交感神経が活発になり、筋肉の緊張、心拍数と血圧の上昇など戦闘態勢になる。
慢性的なストレス反応が、免疫システムを抑制してがんと結びつく。
迷走生活とは、些事思い煩うのではなく、なるべくストレスの種から遠ざかる生活のことだ。
主著「動的平衡」など難しそうなイメージがあるが、エッセイは柔らかめで面白い。
同世代に通じる例示に思わず頷いてしまう。