定年京都移住3-33_ホトトギス
3月のNHKラジオ深夜便、ロバート・キャンベル「真夜中の本屋さん」で紹介された正岡子規「病牀六尺」と、弟子の高浜虚子選「子規句集」を読んだ。
「病牀六尺」は明治35年5月から9月まで新聞日本に127回連載され、岩波文庫では昭和2年に初版が出た。
6年に亘る結核闘病の末、34歳に脊椎カリエスで亡くなる2日前まで、床に臥せながら書き続けた随筆集だ。
と聞くと壮絶な感じを受けるが、苦しい病状の回は少なく、死に臨む自身の生活、思索を客観視して描いている。
岩波文庫「子規句集」は昭和16年初版、選者の高浜虚子は67歳だった。
子規と同じ今の松山市出身、子規より俳句を教わり、虚子の号を授かった。
約2万ある原句から、虚子が23百余りを選んだものだ。
「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」は子規27歳の頃の句になる。
虚子は鎌倉に50年住み、記念館が二階堂にあるそうなので、一度伺いたい。