定年京都移住3-25_自分ごとの政治学
NHK出版 学びのきほんシリーズ 中島岳志著「自分ごとの政治学」を読んだ。
著者は今年46歳、東京工大教授で、100分de名著「ガンディー獄中からの手紙」など解説した。
目次は ①政治学の基本概念 ②政治の「考え方」とは ③「自分ごと」を過去に学ぶ ④死者と日常の政治学 となる。
フランス革命開始後の議会で、議長から見て左側に座っていた急進的な革命派を左派、右側に座る反進歩主義の保守派を右派と呼んだ。
著者は、左派対右派の対立軸でなく、お金と価値の概念で政治的な立ち位置を測ることを勧める。
Y軸にリスクとお金をめぐるベクトル、上に行くほどリスクの社会化(セーフティネット強化)が進み、大きい政府になる。
X軸は価値のベクトルで、左側がリベラル(寛容)、右側がパターナル(父権的)となる。
日本は、租税負担率、国家歳出割合、人口千人あたり公務員数がOECD平均よりかなり低い「小さすぎる政府」で、リスクの個人化の傾向が強いという。