定年京都移住2-78_養老先生
7月にNHKBSで「まいにち養老先生、ときどき まる 〜めぐる春」を見た。
2003年に「バカの壁」を著した解剖学者の養老孟司氏も今年83歳、生まれてから鎌倉に住む。
ご自宅は自然豊かな扇ヶ谷の山合いにあり坂道と階段を上る。
「この坂いつまで登れるかね」とステッキを突く姿と、鎌倉駅西口のカフェロンディーノで、煙草を吸いながら砂糖2杯入れたコーヒーを飲み、カスタードプリンまで食されて少し心配になる。
飼い猫のまるは18歳、太っていて日中ほぼ昼寝のご様子、先生が相好を崩して見守る平和なひと時だ。
墓の雰囲気が好きで近くの東慶寺を散策する。
死体の解剖を長くやってきたので、死は常に二人称、自分の死はない。
いつどういうふうに死ぬかわからないのに不安がっても仕方のないことで、ある日突然死んでも驚くに当たらないと言う。
30年前の著書「唯脳論」では、人間の心や意識、社会や文明も脳の機能であり産物である、と説く。