定年京都移住1-76_聖護院
先月初めて左京区の聖護院門跡を訪れた。
通常は予約拝観だが、今秋は特別拝観が設定され、約1時間じっくり説明を伺いながら参拝した。
修験道、山伏の総本山でありながら、天明の大火の折には光格天皇の仮御所ともなった門跡の二面性に興味があった。
狩野永納、益信による老松の襖絵が迎える宸殿大玄関には、鈴懸という山伏の法衣が展示される。
法親王が居住した宸殿には130面もの障壁画が飾られ、代々皇室や摂家が門跡となられた格式の高さと雅を感じる。
縁起は、修験僧として名高い増誉大僧正が先達を務めた白川上皇熊野御幸の功績により聖護院を賜ったとある。
明治までは鴨川にかけて鬱蒼とした「聖護院の森」が広がり、有名な聖護院大根や八つ橋はこの地で作られたということだ。
後者は今も通りを挟んだ二つの店で売られている。
どちらも立派な店構えで迷ったが、聖護院八つ橋総本店で土産品を求め、本家西尾八つ橋の食事処で湯葉にゅうめんを頂いた。