定年京都移住1-69_韮山サイクリング
国宝の運慶仏を参拝するため、今月思い立って伊豆韮山の願成就院に向かった。
東海道線函南駅まで輪行し、ブロンプトンでまず重要文化財の江川邸に立ち寄る。
代々韮山代官を世襲した江川家の主屋は約400年前に建てられ、豪壮な架構が有名だ。
約50坪ある土間から高さ12mの小屋組みを見上げると、太い柱と梁、細い木材が張り巡らされ、幾何的な美しさを感じる。
江川邸から2kmほど、世界文化遺産の韮山反射炉は、江川家第36代英龍と息子英敏が完成させた。
以前訪れた時には無かったガイダンスセンターでレクチャーを受け、大砲鋳造の仕組みがよく分かった。
願成就院は江川邸から西に伊豆箱根鉄道駿豆線を挟んだ狩野川近くにある。
本尊の阿弥陀如来坐像、毘沙門天立像、不動明王立像及矜羯羅・制咜迦童子立像の五軀体は、35歳頃の若き運慶の傑作といわれ、威厳と力強さを感じる。
1186年、混乱の時代に東国で初めて手掛けた仏像であると、ハンサムな外人のオジさんから説明を受けた。