HIROY’s diary

定年後の京都移住を計画中

定年京都移住1-53_京都ぎらい

井上章一さんの著書「京都ぎらい」は、これから移住する身にとって大変参考になる。

「洛外でくらす者がながめた洛中絵巻」とあり、その特殊性を辛辣に描いているが、他所者には尚のことだ。

洛外といっても、大覚寺門跡や清涼寺など皇族由来の寺も多く、風光明媚な嵯峨のご出身と聞けば、関東人などは憧れるに違いない。

「京都とちがうんやで」と言い放つ洛中の住人はイケズだが、確かに千年の昔から文化の中心は洛中にあったのだろう。

養老さんに言わせれば、「京都の壁」は「地方の出身者にはとてつもなく大きく存在し、それがまた京都のステータスを上げている」うえ、「お金を使ってくれる観光客は歓迎しても、自分たちの習慣を頑なに守り、よそ者は受け入れない」のだ。

一方で、京都の凄さは伝統を守るばかりでなく、新しいものを取り込み、商いに繋げていくところにある。

今さら地域に溶け込むことは難しいが、観光客としての暮らしもそれなりに楽しめそうだ。

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