定年京都移住1-22_鎌倉サイクリング
横浜に住んでいたとき、週末は鎌倉、江の島方面をよくサイクリングした。
当時は寺社にあまり関心がなかったので、鎌倉駅まで輪行してすぐ由比ヶ浜に向かい、海沿いに稲村ヶ崎、七里ヶ浜、片瀬、鵠沼海岸、気が向けば相模川辺りまで走った。
たまに北鎌倉駅で降りて、円覚寺、明月院、建長寺、鶴岡八幡宮から、報国寺、浄妙寺、大塔宮、瑞泉寺と走ったが、山がちで地味な印象があった。
京都については興味や知識に乏しく、鎌倉に似た古い街なのだろうと思っていたが、50歳過ぎて30年ぶりに旅行したとき、寺社や街の趣きが華やかで、鎌倉とは別物だと分かった。
平安から室町の貴族的な優雅さがあり、特に庭の繊細さが印象的だった。
勿論、鎌倉には京都と違う魅力がある。
武家らしい質実剛健な佇まいと、やぐらや切り通しなど激戦の跡が、死を目の当たりに感じさせる迫力がある。
京都を訪れるようになって、鎌倉の自然豊かで素朴な味わいを改めて認識できた気がする。